明日、10月24日(日)より、松阪城址の一角にある松阪市立歴史民俗資料館にて『矢土錦山展』が開催されます。
前期展:2010年10月24日(日)~12月23日(木)
後期展:2011年1月4日(火)~2月27日(日)
漢学者であり、伊藤博文の側近であった錦山ですが、伊藤博文が暗殺された後、郷里に戻り文墨に専念することになります。錦山は1920年、大正9年に亡くなりました。今年は没後90年の年にあたり、その記念展として行われます。
弊館も錦山と縁があるような、ないような…?
軸や書を整理していたところ、磯部百鱗をはじめ川口呉川や中村左洲など同時代の日本画家の作品のほか、錦山の書も見つかりました。
創業者の菊次郎が松阪城址に八千代を構えたのが大正期です。菊次郎は川口呉川を援助し、そのお礼として今大広間にある「九鬼嘉隆と日本丸の図」を贈られたと聞いています。
見つかった軸が明治期から昭和初期にかけて、松阪近辺で活躍していた画家の作品が中心となっているところを見ると、当時の八千代が画家たちのサロンのような役割をしていたのではなかったかと推測されます。
飲食の代金に一筆、といったところでしょうか。その時八千代に出入りしていた画家や書家のなかに錦山もいたのかもしれません。古き良き時代ですね。
錦山展は明日から。私も出かけてみようと思います。
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