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「すき焼き」は何故「焼く」の?

八千代の料理

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私はもともと松阪の人間ではなく、遠く北陸から嫁いでまいりました。今はもちろん違いますが、私の育ったところは牛肉にはあまり縁がない土地柄でお肉といえば豚か鳥、牛肉はあまり食べませんでした。

すき焼きに関しては「我が家の流儀」というのがご家庭の数だけあると思いますが、私の実家では「すき焼き」といえばお酒と醤油と砂糖であらかじめ割り下をつくっておいてそこに肉や野菜をいれる、というものでした。肉は豚と鳥が中心で牛肉は滅多に使いませんでした。野菜類は玉葱・長ネギ・人参・春菊・焼豆腐・白滝など。割り下で煮込んでいるのになぜすき「焼き」というのだろう?とずーっと疑問に思っていました。

その疑問はこの松阪に来て氷解します。

松阪のすき焼きは、まず、熱く熱したすき焼き鍋にけんね脂を引いてよくなじませることから始まります。次に大人の両手のひらくらいある松阪牛のスライス肉をその鉄鍋の上に大きく広げます。広げた肉の上にすばやく砂糖をふりかけ、その砂糖を溶かすようにすかさず醤油をたらします。甘い砂糖の香りと醤油のこげる香ばしい匂いが食欲をそそります。

最初の一枚は肉のうまみを味わうためにあえてそのままいただきます。松阪牛の脂は甘く、融点が低いため所謂「お口の中でとろけます」状態です。二枚目は地鶏の玉子をたっぷりつけて。これぞすき焼き。シアワセ。肉と野菜を上手く交互に焼けば玉葱や青ネギなどの野菜から水分がでるので不思議とこげることがないのです。とはいえほとんど自分で食べることはありません。笑。

かなりの脂が飛ぶのと煙も少々出ますので、ご家庭の居間でこの方法ですき焼きを食べるとお掃除が大変かもしれませんね。是非松阪で本場の味を体験しにいらしてくださいませ。

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